楽譜で分かること5つ

楽譜ができたのっていつごろだと思いますか?

9世紀ごろ、ヨーロッパで楽譜のもととなるものが登場したそうです。それからだんだん進化して今の形になりました。

音楽ってその場で消えてしまうもの。

でも、音を記しておける「楽譜」があれば再び演奏できるし、それを後世に残すこともできる。

記憶や知識の共有を可能にし、さらに時代を超えての文明・文化の共有を可能にした文字と同じように。

楽譜ってすごいですよね!

とはいえ、楽譜が読めない人から見ると、知らない文字または暗号に見えてしまうと思います😢

そこで、楽譜を読めると何が分かるのか、どんな情報が詰まっているのかざっくりと見ていきたいと思います。


❶音の高さ

五線と音符の位置で、ドレミファソラシドのどの高さのどの音を弾けばよいのかが分かります。

ピアノの楽譜は二段になっていて、(上の段が右手、下の段が左手)上に行くほど高い音、下に行くほど低い音になっています。

ピアノは音域も広く、ト音記号・ヘ音記号どちらも読まなくてはいけないので、慣れるまでは大変ですね😵

❷音の長さ

①で何の音か分かったとしても、それをどのくらいの長さで弾くか分からなければ曲は弾けません。

いろんな長さの音符の組み合わせで、どんなリズムで弾けばいいのか分かります。

①は数えてなんとか読めても、ここで苦戦する人は多いです。いろんなパターンがあって、休符も混ざってくるので混乱するんですよね😣

❸拍、拍子

音楽は、拍というある一定の単位の中でビートが刻まれることでできています。これがその音楽のベースとなります。

さらに、強拍・弱拍をつけることによって拍子感が生まれ、より拍が分かりやすくなり、この一定のビートの上に②を組み合わせてリズムが生まれます。

拍や拍子があることで音楽にまとまりが生まれ、心地よいものになるんですね☺️

❹記号・楽語

①②③をただ弾いても、音楽的な演奏にはなりません。

でもこの④で、どんな曲なのか、どんなふうに表現するのかが分かります。

速さ(テンポ)や強弱に関するもの、曲想や奏法に関するものなど、とてもたくさんあります。

楽語は、曲を作った人からの「こんなイメージで弾いてね」というメッセージなのです。

❺調性

曲はそれぞれ何かの「調」に属しています。

それを理解しておくことは大事です。

その曲で使うべき音や和音が分かると譜読みも楽になり、暗譜もしやすくなります。

その曲が何調かというのは、調号(楽譜の最初についている♯、♭の数)と曲の感じで」判断します。


ここまで5つ書いてきましたが、正直①〜④までが読めれば曲は一応弾けるので、⑤を分からないまま弾いている人もけっこういます。

でも、音楽の仕組みや理論をある程度理解しておくことは、曲の表現にも少なからず影響するので、演奏する上で大事だと私は思っています。

また作編曲や移調の指針になるので、楽譜がなくても自分で音楽を作り出せる大きな手助けとなります。

ぜひ楽譜からいろんなことを学びましょう!

早く読める方法はないの?と聞かれることもありますが、(多少コツはあったとしても)すぐ読めるようになる近道はありません。地道に譜読み回数を重ねていくしかないのです。

また、読譜力と同時に、それを表現する演奏力・テクニックも日々の積み重ねで磨いていきましょう✨