その人にしか出せない音
その人にしか出せない音って誰にでもある。
同じ曲を弾いたとしても、決して同じ演奏にはならない。体格や性格も関係あるのかもしれません。それぞれの個性ですね☺️
その「自分だけの音」をみんなに届けることができれば、きっとみんなの心に残る演奏になります。それは、指が早く動くとかのテクニックよりも遥かに大切なことです。
では、その「自分の音」はどうやったら出せるのでしょうか。
それは、自分の出したい音、したい演奏、表現。
まず、これがあるかないか。
これがないと、ただ先生の言うとおりの演奏をして終わります。
もちろんはじめはそれでもいいと思います。というか、みんなそこからのスタートです。その繰り返しで表現の仕方が身につくからです。
でも、徐々に『自分の意思のある演奏』になっていかなくてはなりません。
心からの演奏ができていますか?
いい演奏をする人は、自分の音に自信を持っています。こう弾きたい!という『自分の出したい音』を分かっているから。だから弾けるんです。
反対に、自分の音に自信がない人は、いつまでたってもどれだけテクニックが上がってもうまく弾けない。(と自分が感じているから他の人にもそれが伝わる)
自分の中で、こんな音を出したい、こんな演奏がしたいという理想がちゃんとあって、その理想の音に近づけていく。そしてそれを、少しでも表現出来たなと自分なりに評価できると、自信を持って演奏ができるのかなと思います。
まずは自分がどんな音を出したいのか、どんな演奏をしたいのかという意思がなくてはなりません。
それはどこから来るかというと、自分の中の今までの音楽経験からです。
- 今までどんなジャンルの音楽が好きだったのか
- どんなアーティストを好きになったのか
- お気に入りの映画やドラマの主題歌は何だったか
- 今までに聞いて感動した演奏はどんなものだったか
- レッスンで弾いてきた曲の中で、好きで何度も練習した曲はどんな曲だったか
などなど。
こういう経験がないと、「自分の音」はなかなか出せません。
でも、誰にでもあるものです。
だから、誰にでも自分の音は出せるはず。
小さなお子さまは、これから音楽経験を積んでいきます。
それは『未来の自分の音』になっていきます。
だから、自分の音にもっと自信を持って。
誰にでも、自分だけの演奏を奏でることができるのだから。
自分だけの音色探し。
これが、ピアノ練習の本質なのかもしれません。